マイルス・デイヴィスのレコーディング・セッションを自分なりにまとめようとした話

マイルス・デイヴィスがPrestigeと契約してレコーディングをはじめた1951年ってちょうど時期的にジャズのリリースがSPから10”LPとEPに移行する頃合いで、その後1955年あたりを境にPrestigeは10”LPを廃止、それまでリリースしてきた音源を順次12”LPに再編集してリイシューしはじめる。

それ以降CDやサブスク等の配信でもこの時期の音源に関してはそれら12”LPがスタンダードになっているのだけど、まあ必ずしも元になったレコーディング・セッションやオリジナル・リリースである10”LPに沿った編集がされてるわけじゃなかったりもして、さりとてそこから抜き出した音源で10”LPの曲順を再現しただけではカバーしきれないトラックもあったり。

さらにマイルスの場合は1955年にColumbiaと契約、そちらでのレコーディングとPrestigeとの契約を終わらせるためのレコーディングを同時期に行いその結果リリースが前後したりもする。

Prestigeはメジャー・レーベルと契約したマイルスの人気上昇にあやかるためか音源を微妙に出し惜しみしたりもして、たとえば1957年だけでPrestigeから『Bags' Groove』『Walkin'』『Cookin'』、Columbiaから『’Round about Midnight』『Miles Ahead』、ついでにCapitolから『Birth of the Cool』がリリースされるという賑わいっぷりなその一方で、『Cookin'』と同じセッションからの『Steamin'』がやっとリリースされたのは1961年だったり。

60年代後半に差し掛かるとマイルスはテオ・マセロのプロデュースのもと実験的なレコーディング・セッションを積み重ねるようになり、そちらはそちらでスタジオ・アルバムに収録されずいろんなコンピで後出しされることになるトラックが大量にあったり参加ミュージシャンの入れ替わりがやたら激しかったり。これがザッパだったら「結局誰が参加しててもザッパの音楽になってるしな〜」みたいな逃避がしやすいんだけども。

 

なにをぐだぐだ書いているかというと、最近ふとマイルス・デイヴィスのアルバムをとりあえず70年代あたりまでまとめて聴いてみたくなってディスコグラフィーを眺めてたところ、上記のような理由からこりゃセッションごとに見てかないと雑に聴き流してよくわかんないまま終わるぞとなったわけです。

せっかくサブスク(自分の場合Apple Music)に大半の音源が揃っているのだし、ここはマイルスのレコーディング・セッションを年代順にまとめてるサイトを参考にしつつ公開プレイリストを作って、メモだかコメントだか添えつつブログ記事にでもしとけばなにより自分が後で読み返しやすいじゃん!と考えて、それから熱出して寝込んでました。

ぶっちゃけこのままこの文章自体下書きに放置して終わりそうだったんだけど、考えてみると今日投稿しないと2月の間なにも投稿しなかったことになるのでとりあえず投稿するだけしておいたというお話でした。